しばらくご無沙汰しておりました。冬期は、植物の休眠期で、ご紹介するネタが有りませんでした。やっと、草木が活動するようになりましたので、私も活動を開始したいと思います。今後も、よろしくお願いいたします。 今回ご紹介いたしますのは、「ユリノキ」です。先日、学生を連れて、藤前干潟(ラムサール条約登録湿地)を見学してきました。そのついでに、公園で植栽樹木や遊具などの公園施設を見学し、公園設計の基本を学びました。今、新緑がとても綺麗で、散策や休憩には最適の季節です。芝地に植栽された高木は、モミジバフウ、ケヤキ、ユリノキなどの落葉樹、シイ、クスノキ、マテバシイ、ウバメガシなどの常緑樹ですが、その中でひときわ目に付いたのがユリノキでした。 ユリノキは、北アメリカ原産の外来植物で、明治時代に渡来したと言われています。日本では樹高が20〜30m、直径50〜100cmに成長しますが、現地では樹高50〜60mにもなるそうです。葉の形、樹形、変わった花に魅力があり、街路樹や公園木として多用されています。名古屋市役所の脇に街路樹として植栽されており、通行人を楽しませています。ユリノキはホオノキやコブシ、タイサンボクやモクレンなどと同じモクレン科の樹木で、かつては日本にも自生していたことが化石上で証明されています。 この木は別名が多く、チューリップの木(花がチューリップの形に似ている)、ハンテンボク(葉がはんてんに似ている)、ヤッコダコの木(葉がヤッコダコににている)やレンゲボク、グンバイボク、クラガタノキ、ローソクノキなどと呼ばれています。 花期は5〜6月で、今が最盛期です。近くの公園で捜してみてください。花を見て、きっと、感動すると思います。
|
Date: 2010/05/17(月)
No.86
|
|